目次
うつ病(40代男性/長期間自宅療養中)
相談内容
20年以上勤務していた会社で配置転換が行われたことをきっかけに、強いストレスや環境変化への負担から心身の不調が現れるようになりました。異動先では上司からの厳しい叱責やパワーハラスメントが続き、次第に抑うつ状態が悪化。最終的には就労継続が困難となり退職に至りました。
退職後は外出自体が難しくなり、自宅に引きこもる生活が長期間続いていました。意欲低下が著しく、入浴や食事などの日常生活にも支障が生じ、ご家族の援助を受けながら生活している状態でした。対人交流もほとんどなく、社会復帰の見通しが立たない状況の中で、障害年金について当事務所へご相談いただきました。
当事務所のサポート
本件では、長期間にわたる療養生活の経過を整理して、現在まで継続する生活上の支障を客観的に書類へ反映していきました。
ご本人は長年の療養生活の影響もあり、発症当時から現在までの出来事や症状経過について、記憶が曖昧になっている部分がありました。そのため当事務所では、通院歴や生活状況、就労不能となった経緯を時系列で丁寧にヒアリングして、「なぜ働くことが難しいのか」「日常生活にどの程度の支障があるのか」を具体的なエピソードとして言語化しました。
また、長期間の引きこもり状態の様子を、ご家族様からも詳細なヒアリングを実施。通院状況や生活能力の低下、一人で安定した生活を維持できない状態が診断書や病歴・就労状況等申立書へ適切に反映されるようサポートしました。
「これだけ長い期間が経過していると、受給は難しいのではないか」とご本人は強い不安を抱えておられましたが、症状経過と生活状況を整理したうえで認定日請求を行いました。
結果
決定した年金種類と等級:障害基礎年金2級(認定日請求)
年金額:年間約800,000円
遡及支給額:約4,000,000円
長期間にわたり療養や引きこもり状態が続いている場合でも、発症から現在までの経過や生活実態を適切に整理することで、障害年金の受給につながるケースがあります。
双極性感情障害(30代男性/実家で療養中)
相談内容
大学卒業後、物流会社の事務職として勤務していました。責任感が強く長時間労働を続けていましたが、徐々に気分の波が激しくなり、睡眠時間が極端に短かく、活動的になる時期と外出できず寝込む時期を繰り返すようになりました。職場の繁忙期には、感情のコントロールができず同僚とのトラブルも増加。最終的には出勤困難となり精神科を受診し、双極性感情障害と診断されました。
休職と復職を繰り返しながらも症状は安定せず退職。その後は実家で療養を続けていましたが、金銭管理や服薬管理も家族の援助が必要な状態となり、ご家族様より障害年金についてご相談いただきました。
当事務所のサポート
初診の病院は5年以上前に受診した別の医院でしたが、カルテ保存期間内であったため受診状況等証明書を取得し初診日を確定しました。一方で、転院歴が多く病状経過が複雑だったため、各医療機関の受診時期や症状の変化を丁寧に整理し、一貫性のある病歴・就労状況等申立書を作成しました。
ご本人は躁状態の時期の記憶が曖昧で、実際の日常生活状況を客観的に把握することが困難でした。そのため、ご家族様から生活面の援助状況を詳細にヒアリングし、「一人で安定した生活を維持できない状態」が診断書に適切に反映されるよう主治医への情報提供もサポートしました。
また、就労歴があることで「働けていたのではないか」と判断されないよう、勤務継続に必要だった配慮内容や欠勤状況、対人トラブルの経過についても整理し、症状による制限が継続していたことを具体的に書類へ反映しました。
結果
決定した年金種類と等級:障害厚生年金2級(事後重症請求)
年金額:年間約1,650,000円
無事に認定となり、今後も安心して療養を続けていただけることを願っております。
注意欠陥多動性障害(30代女性/障害者雇用で就労中)
相談内容
一般就労で勤務した後は転職を繰り返していましたが、その経緯で発達障害の検査を受け、注意欠陥多動性障害(ADHD)と診断されました。その後は障害者雇用で勤務していましたが、業務の優先順位付けが難しく、複数業務への対応や対人コミュニケーションに強い負担を感じる状態が続いていました。
当初、ご自身で障害年金の請求を進めておられましたが、病歴・就労状況等申立書の作成や制度判断に悩まれ、当事務所へご相談いただきました。
当事務所のサポート
本件では、障害認定日時点で医療機関への受診歴があり、請求方法の選択をすることがポイントとなりました。
ご本人は「初診日から遡って受給したい」というご希望をお持ちでしたが、障害認定日時点の状況を詳しく確認したところ、当時は一般就労のフルタイムで相応に就労できていた事実があり、日常生活面でも大きな支障は限定的でした。そのため、遡及請求では認定のハードルが高いものと判断しました。
無理に遡及請求を進めることで、診断書取得費用などの負担だけが先行する可能性もあったため、当事務所では受給可能性を重視し、事後重症請求へ方針を切り替えることをご提案しました。
また、病歴・就労状況等申立書については、診断書との整合性を丁寧に確認しながら、職場で受けていた配慮内容や実際に生じていた困りごとを具体化しました。表面的には就労継続できているように見えても、実際には周囲の支援や業務調整が不可欠な状態であったことが伝わるよう、専門的視点で書類を整理しました。
制度上の見通しや請求方針についても丁寧にご説明し、ご本人に十分ご納得いただいたうえで申請を進めました。
結果
決定した年金種類と等級:障害厚生年金3級(事後重症請求)
年金額:年間約600,000円
障害者雇用で働きながらでも、実際の支援状況や日常生活への影響を適切に整理することで、障害年金が認定されるケースがあります。請求方法を慎重に見極めることで、不要な負担を避けながら適切な受給につながることもあります。
自閉症スペクトラム障害(20代男性/就労支援事業所通所中)
相談内容
幼少期から対人コミュニケーションが苦手で、強いこだわりや集団行動への不適応がみられていました。
小学校・中学校では一般級に在籍していましたが周囲との関係構築が難しく、いじめを受けたことで精神的にも不安定な状態が続いていました。
日常生活においても、ご家族による声掛けや生活管理など継続的な援助が必要な状態であり、自立した生活は困難でした。
特別支援学校卒業後は障害者雇用で就労されたものの、環境変化や対人関係への適応が難しく、体調不良や欠勤が増加し2年足らずで退職。その後は就労支援事業所へ通所されていました。
通所先の支援機関からのご紹介をきっかけに、当事務所へご相談いただきました。
当事務所のサポート
本件では、期限ギリギリで認定日請求できるタイミングだったので、迅速に手続きを進めることが重要なポイントとなりました。
発達障害は外見上わかりにくいことも多く、特に就労している場合は安定して日常生活が送れているように見えるという理由で、実際の困難さが十分に伝わらないケースがあります。そのため、幼少期から現在までの生活歴や学校生活での困難、対人関係のトラブル、ご家族による支援状況などを丁寧に整理しました。
また、障害認定日当時の状況について、ご家族様や支援機関からも詳細な聞き取りを行い、日常生活能力の制限や社会適応の難しさが具体的に伝わるよう病歴・就労状況等申立書を作成しました。診断書取得にあたっても、主治医へ生活実態が適切に共有されるようサポートを行いました。
結果
決定した年金種類と等級:障害基礎年金2級(認定日請求)
年金額:年間約820,000円
遡及支給額:約820,000円
発達障害の障害年金請求では、現在の症状だけでなく、幼少期からどのような困難が継続していたかを一貫して整理することが重要になります。生活実態を適切に書類へ反映することで、受給につながるケースがあります。
統合失調症(40代女性/就労困難な状態)
相談内容
就職と離職を繰り返しており、特に職場での対人関係によるストレスから情緒が不安定になる状態が続いていました。
徐々に被害的な思考や不安感が強くなり、体調悪化によって欠勤や退職に至ることも多く、安定した就労が難しい状況となっていました。
過去には別の医療機関で発達障害の診断を受けたこともありましたが、継続通院には至っておらず、現在の主治医との間で診療情報の共有も十分ではない状態でした。そのためご本人は、「通院歴が途切れていることで障害年金の申請に不利になるのではないか」と強い不安を抱えておられました。
障害年金の請求についてどのように整理すべきかわからないとのことで、当事務所へご相談いただきました。
当事務所のサポート
本件では、複数の診断歴が存在する中で、「どの傷病を中心に請求を組み立てるか」を整理することが重要なポイントとなりました。
当事務所では、過去の受診歴や現在の症状経過を丁寧に確認し、初診日の特定を行いました。そのうえで、現在の日常生活や社会生活への支障の中心は統合失調症による影響が強いと判断し、発達障害に関する診断書は取得せず、現在の主治医による診断書を中心に請求を進める方針としました。
また、病歴・就労状況等申立書については、対人関係によるストレスで症状が悪化していた経過や、就労継続が困難であった状況を具体的に整理しました。あわせて、日常生活における支障や生活管理の困難さについても、診断書との整合性を確認しながら丁寧に反映しました。
通院中断があるケースでは、単に不利になるとは限らず、症状経過や現在の状態をどのように整理するかが重要になります。制度上の見通しについても十分にご説明し、ご本人にご納得いただいたうえで申請を進めました。
結果
決定した年金種類と等級:障害厚生年金2級
年金額:年間約2,000,000円
異なる医療機関からの診断名が複数ある場合、闇雲に診断書を取得するのではなく、現在の生活への影響が最も大きい傷病を適切に整理し書類を準備することで、効率的に受給につながるケースがあります。
軽度知的障害(20代女性/障害者雇用就労中)
相談内容
20代のお子様について、親御様より障害年金のご相談をいただきました。学生時代から理解力や対人対応に苦手さがあり、特別支援学校卒業後に障害者雇用で就職されていました。職場では障害特性に理解が深く合理的な配慮が得られていたこともあり、それなりに安定して就労できている状況が続いていました。
幼少期に心療内科で知能検査(WISC)を受けた結果、軽度知的障がい相当の判定となり療育手帳を取得していましたが、親御様としても「診断は受けているが、就労継続できているので受給できるとは考えていなかった」とのことで、障害年金の対象になるのか知りたいというご相談でした。
当事務所のサポート
知的障がいは、生来性の障害であり発達期から特性が継続していることが前提ですが、幼少期から困りごとがあっても、児童精神科の終診後は、通院継続に至っていないケースも少なくありません。
本件でも、未成年時は別の疾患への対応が優先されており、20歳到達時までは医療機関への受診が中断されていました。しかし、支援学校在籍時に障害年金に関する案内を思い出し、通院再開に至ったとのことでした。
当事務所では、幼少期からの生活状況や学校生活、就労時の困難さを丁寧に整理し、「発達期から継続していた障害特性」であることを具体的に申立書へ反映しました。また、認定日時点については診断書1枚による認定日請求を行い、知的障がいの性質上、長年にわたり社会適応に困難を抱えていた経過を補足資料として説明しました。
そのうえで、現在の生活状況や就労上の支障や配慮についても具体的に整理して申請を進めました。
結果
決定した年金種類と等級:障害基礎年金2級
年金額:年間約830,000円
認定日時点に通院再開していたことで、認定日請求による障害基礎年金2級が決定しました。知的障がいでは、問題がなく生活できているように見えていることでも、実際には配慮がなければ成り立たないという実態を具体的に申立ることが大切なポイントとなります。
難治性てんかん(20代男性/無職)
相談内容
幼少期からてんかん発作が続いており、成人後も難治性てんかんとして長期間治療を継続されている方について、ご本人様とご家族様より障害年金のご相談をいただきました。
発作は薬を服用していても完全には抑えられず、意識消失を伴う発作や突然身体の動きが止まる症状が繰り返しみられていました。外出や対人交流が難しい状態で就労も困難であり、服薬管理や通院、日常生活の多くをご家族の援助に頼っている状況でした。「日常生活への支障が大きい状態でも、障害年金を受給できるのかわからない」とのことで、当事務所へご相談いただきました。
当事務所のサポート
本件では、てんかん発作そのものだけでなく、精神面への影響や生活能力の低下についても丁寧に整理していくことから始めました。
ご本人様とご家族様へ複数回ヒアリングを行い、発作の種類や頻度、発作後の状態、日常生活への影響について詳細に確認した結果、意識消失を伴う発作に加え、日常的な体調不良や精神的不安定さが継続しており、一人で安定した生活を維持することが難しい状態であることが確認できました。
成人時の障害認定日頃の様子については、同じ医療機関で通院継続していたことで現在の主治医に当時のカルテ確認を依頼したところ、比較的安定していた時期だったようで2級非該当との判断に至り、事後重症請求として準備を進めました。
また、病歴・就労状況等申立書については、ご家族様からも援助状況を詳しく伺い、服薬管理、金銭管理、外出時の見守り、対人関係の困難さなどを具体的なエピソードとして整理しました。診断書には、「意識を失い行動途絶する発作」「意識障害はないが随意行動が失われる発作」などのてんかん発作が2級該当の評価に加えて、抑うつ症状や日常生活へ支障が生じている状態が確認できました。
結果
決定した年金種類と等級:障害基礎年金2級(事後重症請求)
年金額:年間約840,000円
難治性てんかんの障害年金では、発作回数だけでなく、精神的負担や日常生活能力への影響も含めて総合的に判断されます。生活実態を具体的に整理することで、受給につながるケースがあります。



